ボンヤリズム

Life is the dancer and I am the dance.

【読書】課長のための「やらない」教科書:チームマネジメントは、"最小限”でいい

 

 

僕は課長ではないけれど、やっている仕事は責任者という意味で、感覚的には課長の仕事をしている。医療業界という業界は特殊で、働いているメンバーがみんな国家資格をもった医療の専門家なので、いわゆる一般企業とそのマネジメント形態は異なると思っている。

 

まず、スタッフは医療の専門家なので、それ以外の能力を身に付けることに無頓着・無関心である。「私は~師だから、~士だから、それ以外のことは分かりません。」という発言をよく聞く。とは言え、専門外の仕事もある程度やってもらわないといけないのが組織な訳だが、そういう仕事を振ると良く言われるのは、「なんで私がこの仕事をしなきゃいけないんですか?」である。

 

僕は一般企業で新規事業の立ち上げをしていた経歴がある。当時は先進的な事業で、なかなか複雑な事業だったのだが、新規事業のスタッフは、能力の有無に関係なくみんな何でもするのが基本だった。さすがに営業の人はシステム系のことはしなかったけれど、僕はビジネスモデルを考えながらシステムを作る仕事(ベンダー側ではない)だったので、まさに営業からシステム使い方講座の講師、マニュアル作りからコールセンター対応まで、ホントなんでもやった。

 

そんな経験をしている僕からすると、医療業界という狭い世界で働く人たちの、自分の世界を自ら閉じる感覚が理解できない。10年以上経った今でも理解できない。ただ、まあ現実として医療業界ではそうした専門職の方々のほとんどが、専門職の技術や知識を通してモチベーションを維持しているわけで、そこにいきなりビジネスマン的な発想でなんでもやれとは言い難い。

 

長くなったが、というわけで、僕は職場の責任者として、専門職であるスタッフがいかに専門職の仕事に集中できるか?という視点でマネジメントをしている。僕みたいにマネジメントの本を読んで勉強して、この組織をどうしていくべきか?なんてことを考えるのはある意味、臨床からの逃げと捉える人がいてもおかしくない。

 

僕も専門家であり、本当は臨床で患者さんのことについて、自分の能力を発揮することが最もモチベーションの上がることなのだけれど、マネジメントが臨床からの逃げだとは全く思わない。しかし、現実的にはマネジメントをおろそかにしないようにするには、臨床を犠牲にしないといけない。じゃあ、マネジメントをいかに効率的にするにはどうするべきか?

 

それがこの本を手に取った理由である。(長い前置きだな。)

 

で、内容であるが、超具体的である。「やらない」事柄が7つ挙げられ、それらが一つ一つ説明されている。

 

ふむふむ。なるほど。あー、そういう風に分ければわかりやすいね。あー、あいつは4つのタイプで考えると、そのタイプか。あー、だからそりが合わなくて辞めたんだな。あー、そういう風に話しかければいいのか。あー、そういう風に聞けばいいのか。

 

という感じ。いわゆるコンサル系の方の書く典型的な分類系実用書である。この本を読んでいきなりマネジメントが効率的になるかどうかはさておき、いくつかうちの部署でもやってみてもいいかもと思ったことがあった。それがこの本を読んだ成果。

 

特にそれ以上の感想はない。(笑)書いてある方法をやってみればいい。書いてあるカテゴリでスタッフを一度分けてみればよい。実践する中で、この本の価値がどの程度のものかわかるはずだ。読んだだけじゃ意味がない本。

 

だけど、僕の職場で権限移譲はなかなか難しいなあ。臨床以外の仕事を専門家に振るのは僕はできないし、やりたくない。自分がその専門家でもあるから、気持ちがよくわかる。自分なりのアレンジは職場によって必要そうだ。

 

でも、まあ基本は信頼関係だけどね。

 

Life is the dancer and I am the dance.