ボンヤリズム

Life is the dancer and I am the dance.

【読書】風が強く吹いている

 

風が強く吹いている (新潮文庫)

風が強く吹いている (新潮文庫)

 

 

いやー、何度もうるうるきた。面白かった。今まで読んだ小説中、間違いなくトップ3に入る。と言っても他の2冊はなに?と聞かれても答えられないけど。(笑)

 

僕も一応走る人間だ。ランナーというよりジョガーで、小説に出てくる選手の半分以下のスピードしか出せないけどね。

 

でも、走るのが好きだ。

 

フルマラソンだけでも11回出てる。速くないし、速くなろうとも思ってない僕が、なぜ走るのか?その本質に触れる描写に、何度も「そーなんだよ!」と心の中で叫んだ。

 

走きっかけは、最初におふざけで出たフルマラソンだった。しんどくなったら途中で棄権すればいいや程度の気持ちで出たフルマラソンを、僕は何故か棄権せずにゴールした。

 

完走ではない。なぜなら半分以上歩いたから。痛くて辛くてしんどくて、半分以上歩いたけど、なぜゴールまで行ったのか。いま考えても不思議だが、それから僕は走るようになった。

 

今でも思い出すこと。

 

その最中、「負けてたまるか。よしもう走るぞ!」と気合いを入れた瞬間に「アカン」と歩き始めたり、「もう無理だ...棄権しようか。」と思った瞬間に「くそっ!」と走り始めたり、シーソーゲームのように心身が駆け引きするのだ。自分のなかで。

 

あれを自分との対話というのか、未だに分からないが、2人の自分がそこにいて、お互いが牽制しあう。さらに、それを俯瞰している別の自分がいて、「なにやってんだ?俺。」と笑っているのだ。

 

走ることの魅力は人それぞれだろう。目的もそれぞれだ。でも、この本の中で語られる「走る」ということはある種「人生」という言葉にも置き換えられる。それぞれの立場で、それぞれが「らしく」走る。

 

走るには速いことが条件じゃない。強いことなんだ。

 

この言葉に自分が初マラソンで発見した自分自身との対話と、それを俯瞰する自分を思い出して、「あー、あれが俺の強さの基本なんだな。」と今になって理解した。

 

その強さとは何なのか?ぜひ、この小説を読んで自分なりの強さを見つけてほしい。特に走る方々に。

 

Life is the dancer and I am the dance.