ボンヤリズム

Life is the dancer and I am the dance.

【読書】見送ル: ある臨床医の告白

 

見送ル: ある臨床医の告白

見送ル: ある臨床医の告白

  

職場が病院なので、住宅購入や保険契約時に職場欄にほにゃらら病院と書くと、必ず「お医者様ですか?」と尋ねられる。で、毎度「違います」と答える。

 

こうした場面でいつも思うのは、医者って特別なんだなってことだ。まあ、特別なんだろうね。不動産屋や保険屋さんにはね。

 

しかし、医者の何がすごいかって、実はみんな知らない。そして、その凄さをなかなか一言では言い表せない。

 

治す医者が良い医者か?

 

そうとも限らない。

 

医者の役割はもちろん医療的な知識や技術を基に、患者さんの病気を治そうとするコトだ。しかし、世の中には治らない病気もあるし、予想だにしない病気の進み具合もある。

 

そんな時に医者としての技量が試される。その技量は何かというと、患者やその家族との信頼関係である。そこがダメな医者は、とことんダメな医者だ。

 

死は医者にとっての敗北だ。

 

そんなセリフを何かの本で読んだ事がある。でも、人はいつか必ず死ぬ。それが何によるものか、いつなのか?の違いだけだ。

 

医師にとって大事なのはこの「死」の価値観、倫理観だと思う。メメント・モリ、死を思え。である。

 

死が思えれば、生が思える。

 

そうした矜持を持った医者が今はどのくらいいるのだろうか?相手がたとえ認知症高齢者の肺炎でもである。

 

医療従事者にとっては考えることの多い、読むべき本の一冊だろう。

 

Life is the dancer and I am the dance.